小児外科は生まれたばかりの赤ちゃん(新生児)から学童期(中学生:16歳未満)までのお子さん方の外科治療なら国立岡山医療センター小児外科まで。

〒701-1192 岡山県岡山市北区田益1711-1
TEL 086-294-9911(代表) FAX 086-294-9255(代表)


ブログ


2014年2月12日

手術で使う道具~拡大鏡~

magnified lense

こんばんは。片山です。
すっかり寒くなってきました。雪も積もったりするなど日ごろ寒さに慣れていない人たちには厳しい時期ですね。
しかしわが子たちはお構いなし。先日も寒いのに雪だるま作って遊んできました。大人になるとなんでこんなに疲れるんでしょうか^^

雪だるまを作るにもスコップやらバケツやら道具があると短時間でよりよいものが作れます。
当たり前ですが、我々が行う手術も同じです。良い道具があると手術も短時間で済み、きれいに行うことができる・・・。
本日の話は拡大鏡です。

細かい手術を行うときには私達の視力もよりよいに越したことはありません。それも大きいならなおさらです。
そんな願いをかなえてくれるのが拡大鏡です。
小さい血管を縫うために必要なマイクロスコープ(顕微鏡)などは10倍以上も拡大されますが、それは脳外科のように脳の奥にある小さいものを縫う、とる、などといったところには最適ですが、私達のように小児外科で扱う手術は拡大鏡で十分です。
その拡大鏡、2.5倍のものが一般的ですが、それ以上拡大するものも存在します。
私は2.5倍の拡大鏡を10年前に購入していましたが、先日3.0倍も購入しました。
やはり見ているものが拡大するとそれだけ丁寧な手術にもなりますし、傷もきれいになります。
そんな拡大鏡ですが、なんでもつければいいというものではありません。
倍率が上がるとそれだけ視野が狭くなるので、あまり倍率が高いと周囲で何がおこっているか分からなくなるのが欠点でしょうか。
一番使いやすいのは新生児の手術や、小さい腫瘍などを取り出すときでしょう。

なるべくこども達に傷を目立ちにくくしてあげる工夫もしたいと思ってますし、そのためにはよりよく観察できる拡大鏡を使い、よりきめ細かい縫合を心がけています。
雪だるまと違って楽しんだら終わりでなく、手術してもその子の一生に関わってくると思うと、気持ちも引き締まりますね。
先日つくった雪だるまは気持ちがだらけていたので、1日持たずに崩れてしまいました><
こども達に悪いことをしてしまったと思う次第です。

LINEで送る
このエントリーをはてなブックマークに追加

新しい記事 <<

前の記事 >>