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2014年5月13日

山中先生の講演 in 第51回日本小児外科学会

iPS-cells

片山です。
5月8日から3日間、大阪で日本小児外科学会が開催され、行ってきました。

日本全国から小児外科診療に携わっている人たちが集まり、お互い勉強しあう会です。
著名な医師の発表を聞いたり、海外から医師を招聘し講演を聴いたりと有意義な時間です。
学会会場にはそのほかに新しい小児外科関連書籍の販売や、最新医療機器の紹介ブースが設置されていたりとにぎわってました。

しかしなんといっても今回の学会のメインイベントはノーベル賞を受賞した山中先生の講演でしょう。
iPS細胞、人の細胞から作り出すことのできる人工多能性幹細胞を開発した張本人です。
多能性幹細胞から人のどんな組織にも分化できるとあって、将来臓器不全などの患者さんに対して、その人の血液や皮膚から、機能していない臓器を作り出すことができる夢のような医療を行える可能性を秘めています。

小児外科としてはこの分野の話はまだ直接リンクしていませんが、いずれ私達にも関連する分野になることは間違いなく、胆道閉鎖症や小児腎不全などで失われた臓器を再生できる未来もそう遠くないのかもしれません。
実際に開発した張本人から話が聴けるとあって会場は満員でした。
山中先生は話も上手で、とぼけた話もしているんだけれども魅力ある話題を楽しそうに話すところを拝聴すると、本当に研究が好きで、将来この医療が人の役に立てると信じているということを肌で感じることができました。
挫折話も多くしてくれて、ノーベル賞をとるような偉大な人でも失敗は多くしていることに親近感を覚えました。

写真はiPS細胞です。この医療が将来たくさんのこどもたちを救ってくれたらいいですね。
そのような時代になったら私達外科医の仕事は半減しちゃいますね。
仕事がなくなっちゃいますが、病気が治るのならそれはそれでいいんですけどね・・・

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